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俺は逢沢にスケジュール変更を頼んだ。
敦司さん達は次の取引先に向かう。
洗い物を終え、給湯室から出て来た雪姫が俺のデスクに歩み寄って来た。
「どうした?」
「考えて見れば、私・・・秘書としての仕事はこなしていないような気がします」
「・・・父さんに言われているんだ。今まで通り、お前の秘書は逢沢だって・・・」
「えっ!?じゃ~私は?」
「・・・唯の事務員だ」
「唯の事務員って・・・?」
「・・・父さん…この間の定期健診で引っかかったらしい」
会長は心臓の病を患っていた。
「近々、検査入院するらしい。
自分の健康に不安があるから・・・俺達の子作りを急かしているんだろうな・・・。まだ、何もしてないけど。
甘い蜜月も欲しいのにな・・・」
「・・・」
「しかし・・・敦司さんに子供が居たとは・・・まぁ、37歳だし、一人ぐらいは居てもおかしくない歳だな」
「伊集院さんのお子さんだから・・・賢いでしょうね」
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