後悔

11/11
前へ
/369ページ
次へ
俺は逢沢にスケジュール変更を頼んだ。 敦司さん達は次の取引先に向かう。 洗い物を終え、給湯室から出て来た雪姫が俺のデスクに歩み寄って来た。 「どうした?」 「考えて見れば、私・・・秘書としての仕事はこなしていないような気がします」 「・・・父さんに言われているんだ。今まで通り、お前の秘書は逢沢だって・・・」 「えっ!?じゃ~私は?」 「・・・唯の事務員だ」 「唯の事務員って・・・?」 「・・・父さん…この間の定期健診で引っかかったらしい」 会長は心臓の病を患っていた。 「近々、検査入院するらしい。 自分の健康に不安があるから・・・俺達の子作りを急かしているんだろうな・・・。まだ、何もしてないけど。 甘い蜜月も欲しいのにな・・・」 「・・・」 「しかし・・・敦司さんに子供が居たとは・・・まぁ、37歳だし、一人ぐらいは居てもおかしくない歳だな」 「伊集院さんのお子さんだから・・・賢いでしょうね」
/369ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2785人が本棚に入れています
本棚に追加