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「それに、父さんの方がお前のコトを気に入っている」
「えっ?会長が私を?」
姉の身代わりで両親に連れて来られた私を会長がどうして?
「同じゆき繋がりだ」
「会長が気に入っているのは名前ですか?」
「まあな」
社長は矢継ぎ早に話して、喉が渇いたのかコーヒーを口に含んだ。
「父さんのニックネームは「しらゆき」
お前の名前は雪姫。
白石家に嫁げば、白石雪姫。石を除けば、「白雪姫」
父さんは大層気に入っている。
雪姫は白石家に嫁ぐ為に生まれたと・・・父さんの考えているコトは息子の俺にも分からん」
「・・・社長はどう思っているんですか?」
「何が?」
「私と結婚するコト・・・」
「俺はこのまま…社長の椅子に座れさえすればいい。女には別に困ってるワケじゃないけど。
白石家も由緒ある家柄。長男の俺には後継ぎが必要だからな。結婚はその為にするだけだ。君は俺に抱かれて、世継ぎになる男児を産めばいいんだ」
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