プロローグ

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私と逢沢さんは廊下を出て、エレベーターホールへと向かった。 私の足取りは重たく、このまま逃走したかった。 「あの・・・私をどこに連れて行くんですか?逢沢さん」 念の為に訊いてみた。 「最上階の幹部フロアですよ。小泉さん」 「幹部フロアの何処ですか?」 私はもう一度、逢沢さんに訊く。 「社長室です。 社長が貴方に用があるそうで・・・」 「それはたぶん…3週間前のお見合いの件・・・ですよね・・・」 「詳しいコトは分かりません。私は唯、貴方を連れてくるように命令されただけですから・・・」 逢沢さんはそう言うと、エレベーターの前で止まり、上の階のボタンを押す。
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