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本人に直接問いただすワケにも行かず、悶々としていた。
結局、バレンタイン用のチョコも渡せずじまい。
お互いに仕事が多忙で、デートだって半年間で、数回。
陽那夫人とリビングに居ると、公務の合間を縫い、総理と倭人が来た。
「敦司さん・・・どうしたの?」
「時間が出来たから・・・会いに来た。何をしている?」
「あ・・・生まれて来る赤ちゃんの為にかぎ針で帽子を編んでるの・・・」
「へぇー・・・」
総理は陽那夫人の隣に腰を下ろした。
「それよりも一緒に過ごせる時間はどれぐらいあるのかしら?」
「あ・・・30分位だな・・・」
「30分か・・・結愛さん、30分だって・・・柊さんとお話したら??」
私と倭人は顔を合わせる。
「そう言われても…私は陽那夫人の護衛する義務が・・・」
「外にだってSPの人は居るし、一人位外れても、大丈夫よ」
「陽那、何故??左京さんと柊が話をしなければならないんだ?」
「敦司さん、もしかして知らないの??二人が恋人同士だって・・・」
「!!?左京さんと柊が恋人同士??」
総理が私達を驚きの目で見ていた。
「それは本当なのか?柊」
「あ・・・一応・・・左京さんとお付き合いさせていただいています」
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