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こうして座って話をするのは何週間振りだろうか?
私達は時間ばかりが過ぎているカップルだった。
二人でいる時間は極端に少なかった。
私も倭人も仕事が恋人みたいなタイプ。
倭人は包みを開けて、箱の蓋を開けて、中のチョコレートを見た。
「・・・何だかドロドロしたチョコだね・・・」
「え、あ・・・ずっと…持っていたし、公邸の暖房はきき過ぎているから・・・」
「冷蔵庫に入れた方がいいね」
箱の蓋を閉じて、包み直した。
「ゴメンなさい・・・」
「いいよ」
お互いに黙り込んでしまった。何を話せばいいのか会話の悩むが、とりあえず、噂の真相を確かめるコトにした。
「あのね・・・倭人」
「んっ?」
「総理に好意を持ってるって本当なの??確かに、総理はハイスペックで、同性から見ても憧れる人かもしれないけど・・・総理には陽那夫人と紡君が居るし、二人目が産まれるでしょ?」
「・・・」
倭人は面食らった様子だった。
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