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皆から祝福の言葉を浴びて、課長からはお祝いの花束を受け取った。
花束が用意されていたなんて・・・私は感涙してしまった。
「俺との結婚を祝福されて、良かったじゃないか・・・雪姫」
社長室に行くと彼は私にそう言い放った。
私は彼との結婚を受け入れたワケではないけど。
確実に結婚への道には突き進んでいる。
会長と彼の策略で外堀から埋められていた。
私には成す術がないーーー・・・
「・・・」
私は花束をローテーブルに置き、盛大な溜息を漏らす。
「今から、マリッジブルーか?」
「別に」
私は素っ気なく返す。
「全く雪姫の態度はいちいち、癪に障る」
イラつきながらも達生さんは私の前のソファに腰を下ろした。
「まぁ、楽しみしてろ。今夜で雪姫は俺にぞっこんだ」
「・・・達生さんは昭和の人ですか?」
「いや…違うけど・・・」
「言い方が古すぎますよ」
「うるせぇなあ・・・いいか?俺は絶対に君に愛してると言わせてやるから…覚悟しろよ」
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