第4章・学食にて

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第4章・学食にて

 五人は学食にいた。 「はあ~」  しばらく男三人はため息ばかりついていた。あの少女のあまりの美しさが頭にこびりついて離れなかった。 「あんな美人この大学にいたか」  泰造が八雲に尋ねた。 「いや・・、いたら絶対に気付くはずだ」  講義堂で倒れた八雲だったが、しばらくして意識が戻ると、周囲の心配をよそに何事もなかったみたいに復活していた。 「編入か何かなのか」 「分からん」 「しかし、それにしてもすげぇ美人だったなぁ」  泰造はまだ、興奮の余韻冷めやらぬといったていで呟いた。 「この世の者とは思えないよ」  その横でハカセもまだ夢を見ているみたいに呟いた。 「やあ~ねぇ~。男って」  茜が学食でなぜか女子に一番人気のイチゴシェイクを片手に眉をしかめる。 「ぼ~っと見惚れちゃって、バカみたい」  静香までもが呆れていた。 「でも、お前らだって、目が釘付けになってただろう」  確かに女子二人も、あの抗議堂にいた女子も全員だったが、あの時、少女の圧倒的な美しさに見入られていた。 「それにしてもなんで八雲君を見てたんだろう」  静香が首を傾げた。 「そうだ」  そこで泰造は素早く八雲の方に向き直った。 「ものっ、すっごく、見てたよね」     
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