第1章・謎の美少女

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「おっ、静香も一緒だったのか」 「うん、一緒の講義だったの」  静香が答える。 「なんだよ。いつものメンバー揃っちゃったな」  泰造は一人嬉しそうだ。しかし、そんな泰造をしり目に、やはり八雲は一人暗く沈んでいた。 「まだ気にしてるのね」  茜が言った。 「ノイローゼが再発しちまったんだよ」  泰造が言う。 「姫巫女純にも無視されてるし」 「それは関係ねぇよ」  八雲が怒ったように言う。しかし、心のどこかで寂しさも感じていた。 「まあ、でも、何もなかったんだし、結局はよかったじゃない」  ハカセが言った。 「う~ん、まあ、確かに」  ハカセにそう言われると、八雲もなんだかそうだなと思えてきた。 「考えすぎだって」  泰造は、再び八雲の背中を思いっきり叩いた。 「う~ん」 「あれからもう、一か月だぜ」 「う~ん、確かに、結局何もなかったわけだし、考え過ぎなのかもしれないな」 「そうだよ」  泰造は、少し表情の晴れた八雲の背中をバンバン叩いた。 「よしっ、こういう時は酒だ」 「結局酒に行きつくなお前は。どうしても」  八雲は泰造を呆れ顔で見る。 「お前ら、もう授業ないんだろ」  全員が同時に頷いた。 「よし、決まった」  泰造が嬉しそうにバンッと手を叩いた。     
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