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「失礼します。」
「あぁ。昴か。どうした?」
先ほど選出したばかりの1年。真船昴だ。
「今、お時間よろしいでしょうか。」
「あぁ。」
「仕事を・・・」
「ん?」
昴は下を向き、恥ずかしがるように呟いている。
「あの!仕事を早く覚えたいんです!ダメでしょうか・・・」
選出された後は1週間の準備がある。
「なんだよっ。取り下げにでも来たのかと思ったじゃないか。」
「そんな!選んでいただいたのに、そんなことできません!
やっと貴方様の目の前に立つことが出来ているのに・・・」
少し赤くなって言う昴にかわいいと思ってしまった。
「最後の方聞き取れなかった。なんか言ったか?」
「・・・いえっ、何も。」
少しほっとしたような表情を浮かべた気がした。
一生懸命・・・だな。
「わかった。昴には、俺の身の回りの世話をやってもらう。基本的にはこの部屋での仕事だな。スケジュール管理とか、花の世話したり、まぁマネージャーみたいなものだ。事務処理は2年のやつにやらせるからな。」
真剣に聞く昴の姿から妙に目が離せなかった。
「わかりました!明日からよろしくお願いいたします!」
元気でかわいい1年だ。
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