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それから、俺はよく考えて、選出した2年の解雇を命じる事にした。もちろん連帯責任。
昴がそうした方がいいと案を出した。
景彦に伝えると了解し、自分が2年に伝えてもいいか聞いてきた。
景彦のことは信頼しているから、もちろん頼んだ。
景彦はごめんな。と一言謝ってきたが誰も防げなかった事故だ。しょうがない。
「今日は何故、集められたかわかるか?・・・お前ら選出生の中に嵩澄会長に怪我をさせたやつがいる。その責任をとってもらう。嵩澄会長は優しいからな、解雇した後の処分はお前らの事を思ってランク下げと生徒会への立ち入り禁止のみだ。本来なら退学も有り得る事なのに、ほんとに・・・。
という事だ。解散してくれ。」
この学園は全生徒がランク付けされており、S・A・B・C・Dとある。
生徒会役員はほぼS、稀にAがいるくらいだ。生徒のランクは成績やその他の活動実績で決められる。
今回の事件のようによっぽどの事がない限りDなんていうランクはあり得ないのだ。
「・・・・・・・・・失礼します。」
怪我をさせた本人は悔しそうな顔をして会長室を後にした。
「・・・・・・慎也、至急2年用のテストを作ってくれないか?」
俺は申し訳ないという気持ちで生徒会試験委員の類沢慎也に依頼した。
「あぁ、選出生の話ね。了解!任せて。」
「すまないな。問題はこの前のテスト範囲に沿って作ってくれるか?」
「余裕―。」
彼はグッドサインを出して少し楽しそうに笑みを浮かべた。
「お集まりいただきありがとう。先の、選出生の話は聞いたと思う。そこで、君達には今からこのテストを解いてもらう。
制限時間は1時間。ここで、まず人数を半分にする。そのあとの試験の内容はまた後日伝える。
・・・・・・・・・では、よーい・・・はじめ!」
景彦の声と同時にめくられる問題用紙。
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