第1章

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「もう無理かもしれない…」 近づいて来る。 残された時間は余りにも少ない。 俺の何がいけなかった? これを選んだ事が間違いだったのか? いや、俺にはこれしかなかった。 これしかなかったんだ。 そうだ、まだ諦めるな。 何とかこの危機を乗り切るため、ぎゅっと指先に力を入れる。 微かな希望を求めて、力一杯握り締める。 持てる知識で試せる事は全てやった。 後はもう、出し尽くすしかない。 兄貴の恭平も無力ということが分かった今、 自分が頑張らなければ。 ああ、でも時間が無い。 気配がする。来てる!もうドアの外にいる!
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