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「片野さん。一緒にお昼どう?」
…反応がない。何故だ。
「おーい、片野さん?」
「え、わわ私ですか?!」
テンパってるの可愛い。案の定可愛い。昨日の自己紹介で思ったのは確実だったな。
「昨日私が絵を描いてるとこ最後まで見てたよね?だからさ、仲良くなりたいなー、と思ったんだけど。」
そうなんだよ、最後まで残ってた極少メンバーの中に片野さんいたんだよ!あの後声かけようと思ってたのにいつのまにか帰っちゃってたけど。それなのに突撃質問コーナーにいなかったから慎み深い大和撫子みたいな子だと思う。実際可愛いし。
あ、押しかけられんのは嫌だけど友達とか要らんって訳じゃないんだよね。普通にいい子がいたら仲良くしたい。この子みたいな!
絵麻がそんな事を考えながら頭の中で興奮していると、蚊の鳴くような声で美少女が訴えてきた。
「あの、私、西野です….。」
え。
「ええええ!ごめんほんとごめん違うのそうじゃないのほんとに仲良くなりたいと思ってるのだからそのえとあのあーーーーーもうっ、ほんと何やってんだ私。」
「いえ、全然大丈夫です、三筆さんに声掛けてもらっただけで嬉しかったし…。」
んんんん、可愛い。超いい子。許してくれるんだってさ。あー、良かった。これで嫌われたらどうしようかと思ったわ。てか敬語可愛い。
「ほんとごめんね。あのさ、折角だし下の名前で呼んでもいい?唯香って。」
「え、あ、はい、いいです。」
おしゃ、じゃあ早速。
「じゃあ唯香、私のことも名前で呼んでよ。無理にとは言わないけど。そうしてくれたら嬉しい。仲良くなった感じするしさ。」
「し、下の名前で?!あ、えと、その……絵麻、ちゃん?」
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