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さらに恐怖に彩られた顔は、ガチガチと歯が鳴りそうな程悲愴で、可哀想になってしまう。それでも大地は彼に逃げることを許さない。しっかりと解したそこに、自らの熱を押し当てて、テオドールの体をそっと抱きしめる。
「俺に全部明け渡せ。俺のものになれ」
そっとその唇にキスをしていると、ぎゅっと入っていた力がゆっくりと抜けていく。十分すぎる程慣らしたそこが、ひくひくと先端を飲み込む。
「わかるか、簡単に中に入っていく」
息を飲む音と、丸く見開かれた目。嫌だ、という拒絶を口にしようとしたのだろう、薄く唇が開いた。しかし、大地はその言葉を告げさせる前に、一気に奥まで貫いた。
「っ――……!!」
引きつった悲鳴。一瞬にして体が強張る。締めつけがキツすぎて大地も痛みを覚える程だった。
「大丈夫、だから、息を吐け」
完全に唇を噛みしめ、息を詰めてしまっているテオドールの唇に何度もキスをする。薄く唇が開く。まるで人工呼吸のようだと思った。少しだけ体の力が抜ける。そのまま、しばらく馴染むまで体をそっと撫で、テオドールを宥めた。しばらくして落ち着いたのを見ると、ふっと笑みがこみ上げてきた。
「だいぶ落ち着いてきたな。いい子だ」
頭を撫でてやると、苦痛で彩られていた瞳が少し緩んだ。
「そろそろ、動いていいか」
大地はテオドールの脚を掴み、ずるり、と動いた。前立腺に当てるようにしてねっとりと、ゆっくりと動く。
「ひっ…………!」
テオドールは、悲鳴をあげて自分の指をキツく噛んだ。その指を口元から離し、代わりに大地は自分の指を銜えさせた。テオドールはいやいやをするように首を振ったが、大地は無視してその指で口内を蹂躙した。
「噛んでもいいぞ」
親指で上気した頬を撫でながら、人差し指と中指で舌を弄んだ。テオドールは、その口を閉じることが出来ずに、喘ぎ声を漏らす。
「っぐ、ぅ……ふ、ぅ……っん…………」
ずるり、ずるりと出し入れするたびに高い声があがる。髪を振り乱しながら喘ぐ姿は、今までみたどんな女優よりもエロティックで、大地は生唾を飲み込んだ。
「や……嫌……ぁっ……」
「可愛い」
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