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おそらく誰よりも不似合いであろう言葉を当たり前のように吐いて、銜えさせていた指を引き抜き、代わりにその口を唇で塞いだ。テオドールの方が身長が高いせいで彼の体がぐっと曲がる無理な体勢になるのは承知のことではあったが、辛くないかと薄目で窺う。びくりびくりと体が震えた。顔を離せば目を見開いて、恐怖する顔。
「いやだ…………イきたくな、…………そ、んな……」
「あぁ、男に抱かれながらイくのか? 才能あるんじゃないか?」
揶揄しながら、律動を早める。予想外の反応に、もはや余裕は剥ぎ取られた。腰の当たる音が響く。流れ落ちた汗がテオドールの体に散った。嫌だ、嫌だと泣くように喘ぐ声を聞きながら、大地は欲望をテオドールの中に吐き出した。同時に、テオドールも達し、彼の吐き出した白濁がその逞しい腹筋をどろりと汚した。ぐったりとした彼の体をタオルで拭い、中の処理もする。呆然とし、なされるがままになっていたテオドールの目に、徐々に生気が戻ってくる。
「……もう、疲れた……」
どろりと濁った目が、伏せられた。
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