M side

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帰りの電車では、俺もやっと肩の荷が降りて 晴れて正式にヨリを戻せた事に心底安心した。 駅からリノを送り、いつもの空き地に車を停める。 「リノ…。 めちゃくちゃ好き…」 気持ちが溢れ出し貪るようにキスを繰り返した。 リノも俺を求めるかのように応えてくれて 2人の間に熱い空気が纏う。 甘く痺れるようなリノの声に我に返り 夢中になってしまった事を謝ると…。 またその気にさせたと膨れっ面のリノ(笑) もう正式に付き合い始めたんだから いいんでしょ?ととんでもない事を言い出した。 コイツ、それがどういう意味か解ってんのか? 一応、俺の理想としては…。 初めての日はやっぱりリノの誕生日頃かなと。 付き合ってすぐじゃ身体目当てみたいだし 何より痛がりのリノの身体慣らさなきゃだろ? そう考えると時期的に誕生日がベストじゃね? あぁ、でもこれ言ったらまた怒るだろうなぁ(笑) そんな事をリノに伝えると、 時期を話してもいないのに 拘りすぎだと怒られた。 でもさ…。 男女逆転の如く、やたらとリノの方が 積極的に仕掛けてくる俺達だけど。 それだけ俺を欲しがってくれてるって 思っちゃっていいよな? それって、スゲェ嬉しい事じゃね? もっとも俺だってリノを めちゃくちゃ欲しがってるから お互い同じ想いなんだろうけど。 今年のリノの誕生日は、 一生の思い出に残るような日にするから。 待っててな?
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