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だってそれは、まるで仮面ライダーにでも出てきそうな青いヘルメットだったから。
バトルスーツ×ヘルメット×5色…
「えーっと。
これは今年の学祭の余興ですか?」
笑顔が若干ひきつっていたのは言うまでもない。
俺を何とかライダーとやらの一員にするつもりなんだろう。
「会長ー、コイツが新しいブルー候補っすかー?」
小柄で目のくりくりした、まるでチワワみたいな―――あ、名札が赤いから2年の先輩か――人が、にこにこと俺の前に立つ。
「1年生でしょ?歓迎するよー!
これで下っ端から脱出だー!!」
…下っ端に何させる気なんだろう…。
そーっとヘルメットをテーブルに戻すと、俺はぺこりと頭を下げて部屋を出ようとする。
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