いざ、王道学園へ

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『よっ、と』 持ち前の小柄な体型を発揮させて門を軽々飛び越えると同時に俺は後悔した。 「え!王道!?…………っじゃなかったぁあああああああ!!!!!」 門を飛び越えた俺の耳にそんな言葉が耳に入ってきたのだ。 ……やば、腐男子(ふ だ ん し)がいる。 それから一息ついて、腐男子がいるだろう茂みの中に目を向ける。 …………偽チャラ男隊長さまが友達を連れて転校生を見に来たんだよね、これも王道だもんね。 てか、そんなに落ち込む? ……ま、この格好みたら腐男子はだれでもショックか。いや勝手に落ち込んでいるのだけれども。 俺、咲楽 煉はこんな口調だが外見は世に言うところの…チワワみたいなかわいい系男子…らしい。 チワワってあれね、腐のついた者たちは分かるとは思うんだけど小柄でイケメンには目がないキャーキャー言ってる男の子のことね。え、分かんない? まあ、この先必ず出てくるだろうからその時に分かってくれたらいいよ。 でそのチワワが俺の容姿を表すにはぴったりらしい。 言うならば若気の至りで染めたのだが意外にもふんわりとした薄柿色の髪に、珍しくも黒色ではなく今紫色に染まった瞳(あんまりツッコまないで…)、派手な容姿だけど顔はかなり整っている方だ。 言いたくはないのだけれど…肌はわりと白いと思ってるし、二重の目もバランスのいい具合に大きくそのおかげでかなり可愛い…端正な顔立ちになった。 うん、断じてかわいいは嬉しくありません。それこそチワワじゃあるまいし。 まあ そういうことで腐男子がお望みである、顔がほとんど見えないような不潔感さえ感じられるほどに乱れた髪型に、牛乳瓶底のメガネをかけた王道転校生ではない。 ごめんね、許してちょ☆← とふざけているとやっとお出迎えがきたようだ せーのっ! 腹黒副会長ktkrrrrrr!!!!!!
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