episode3:この体との付き合い方

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パソコンを復活させて、データを消して、わざと、GPSは外さなかった。 それを部屋に置いて4ヶ月住んだホテルを出た。 新しいホテルで、予備のパソコンで元のパソコンの位置を調べると、パソコンは実家に沿っている国道を走っていた。 連れ戻す気だ… そう思った時、またも、自分にしか子供は守れないと思った。 帰ったら間違いなくこの子は幸せになれない。 でも、私にはこれ以外の才能はない。 目立つと捕まるし… そんなことを考えている時、ふと、母親学級のお友達を思い出した。 友達と呼んでいいのかもわからない。 でも、一人で生きていくには無力すぎた。 本当は、ずっとずっと寂しかった。 子供はいるけど、常にひとりぼっちだったから。 友達はパソコンだけ。 その人、桃さんは、私に話しかけてくれた。 向こうからしたら話しただけかもしれないが、私にとってはすごく嬉しいことだった。 プルルルルル─プルルルルルル─ 『もしもし?桃さん?』 『うん?栗音か?どないしたん?』 『あの、今、会えませんか?』 『?ええよー、集合どこにする?駅前のカフェとかどうやろー』 『そこで。ありがとうございます。』 『いえいえー、じゃあ、30分後にー』
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