episode3:この体との付き合い方

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「あんたー、ちょっといい?」 桃さんが上に向かって叫ぶ。 「あの、旦那さんにはこのこと…」 「あぁ、言わん言わん。安心して。」 「桃ちゃん?何ー?」 上の階から男の人の声が響く。 「うちの友達に空き部屋貸してー」 「いいよー」 「…てことで、ここがあんたの部屋! 旦那には雇うように言うとくけん。 あと、栗音て横文字っぽくて苦手…いや、長いから、まーちゃんて呼ぶな?」 「…はい!」 「?どうしたん?嬉しそうやけど…」 「あだ名つけてもらえるの初めてで嬉しくって…」 そう言うと、桃さんは涙を拭う振りをして、肩をポンポンと叩いてきた。 ?なんだろう… 「あ、布団と目覚まし時計以外ないから、自分で買ってきなね。」 「はい!」
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