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「あんたー、ちょっといい?」
桃さんが上に向かって叫ぶ。
「あの、旦那さんにはこのこと…」
「あぁ、言わん言わん。安心して。」
「桃ちゃん?何ー?」
上の階から男の人の声が響く。
「うちの友達に空き部屋貸してー」
「いいよー」
「…てことで、ここがあんたの部屋!
旦那には雇うように言うとくけん。
あと、栗音て横文字っぽくて苦手…いや、長いから、まーちゃんて呼ぶな?」
「…はい!」
「?どうしたん?嬉しそうやけど…」
「あだ名つけてもらえるの初めてで嬉しくって…」
そう言うと、桃さんは涙を拭う振りをして、肩をポンポンと叩いてきた。
?なんだろう…
「あ、布団と目覚まし時計以外ないから、自分で買ってきなね。」
「はい!」
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