episode2:私の未来と小さな命

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そして妊娠がわかって2ヶ月目、お腹は3ヶ月の日に家を出た。 計画通り、200万は手元に残せた。 元の金となった5000万は家に置いてきた。 今までの育成費だ。 私には、働く能がない。 スーパーのレジ打ちをしているおばちゃんの方が世の中にとって、よっぽど私より有能だろう。 私は使えない。 ただ、分析力と学力、勘には自信があった。 人よりもずっとずっと上だという自覚があった。 ほかの技術が人よりも劣るなら、特化した点で補えばいい。 ほかの技術が劣っていることも、分析力や学力が人よりも上だというのは、あの家に生まれたからこその能力だろう。 初めは、ハッキングを仕事にした。 犯罪スレスレ…いや、犯罪か。 真面目じゃないから仕方がない。 実力があったのか、依頼はちゃんと来た。 何が難しいのかわからないハッキング。 それをするだけでお金になる。 そのお金で、検診費を賄った。 地金が貯まったところで、ハッキングはやめた。 いつ捕まるかもしれないことを永久職にする気は無い。 その地金で、株を買った。 1日で億単位を売買した。 当然、負けた日もある。 それでも手元にこれだけ現金があれば、なんとかなる。
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