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どこか優等生なスポーツマンを思わせる風貌。
本人には言っていないが、東はそう思っていた。
いつも本を読んでいる東に興味を持ったらしい彼は、月に一度くらいのペースで、飲みへと誘っていた。
まだ若いのに、なんでこんな職場のパートなんかやっているのだろう?
新庄は休みが多いのだが、もしかしたら副業で稼いでいるのかもしれない、と東は推測している。
「別にいいよ。でも一度帰って、シャワー浴びたい」
「じゃあ、23時に茅ヶ崎駅の切符売り場でいいですか?」
東はうなづくと、原付バイクでその場を去っていった。
「ただいま」
東は家に着くと、両親に夕食は同僚と食べると言い、浴室に入っていく。
……新庄くんはなんで俺なんかと飲み行くんだろう?
よくわからん。
それにしても新庄ね……。
めずらしい名字だけど、まさかあの人の……。
まぁ、そんな偶然はないか。
浴室から出て、自分の部屋で着替えていると、ドアに大きなノックが聞こえてきた。
東の父親だ。
「おい!!! また飲みに行くのか? 遊んでないで早く結婚相手でも探せ!!! それとお前はいつ正社員になれるんだ」
「……そんなすぐにはなれないよ」
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