倉庫の幽霊

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「台風の影響で倉庫のラックが 崩壊したって言うから、 それを見に現場に行ってきたんだ。 現場は倉庫内なのに、天井に大きな穴が 空いていて青天井になっててよ。 つい見事な青天井ですね~って担当者に ダジャレを言っていたら、 担当者の後ろに真っ黒の男性が立って やがるの。 やべぇ、これはやべぇ奴や、 直感でそう感じたねー。 だから 無視を決め込んだんだ。 すると気がついたらスゥーっと いなくなったから、 ふぅー助かったぜー、 そう思いながら現調をすませて 倉庫から出ようとしたとき、 「見えるんだ。またあとで行くから」 ぼそりと耳元でつぶやかれ死ぬほど びっくりしたよ。」 まさは再びビールを一口飲んだ。 「ふぅーん、私見えないからいいけど。 これ。」 そう言ってはるかはマサに塩が入った入れ物を 手渡した。 「子供達になんかあったらいやだから、 外に撒いてきてね。」 「相変わらず。軽いね」 マサは声を出して笑い、塩を受け取った。 3歳から幽霊が見えるマサにはこんな事、 日常茶飯事である。
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