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次の日、私は屋上に呼び出された。
そこにいたのは、クラスメイトの女子、3人。
「ねぇ、あんた、ユーリに例の質問されたそうね。」
「例の質問....?」
「とぼけんじゃないわよ!!
僕のこと、どう思うって聞かれたでしょ!!」
「あ、あれか。」
「あれかって....
ふざけんなよ!!それに、その質問に対して、ユーリにひどいこと言ったそうじゃない。」
「私は、クラスメイトって言っただけだけど。」
「はぁ!?
あんた、それこそが問題だってわかってないの!?
あの質問には、かっこいいって答えるのが常識でしょ!」
「そんな常識知らない。」
「お前、いい加減にしろよ....!」
女子が手を振り上げ、私にその拳を振り落とそうとした瞬間
「いい加減にするのは、どっちだ。」
「ゆ、ユーリくん....」
「僕は、君たちみたいなやつがね、」
「いっっっっちばん嫌いなんだよ!!!!!!!」
女子たちは顔を引きつらせ逃げていった。
「ちょっと、俺の話、聞いてくれるか?
あのさ、俺の目、真っ青だろ?
みんな、羨ましいっていうけど、僕はこの目が大っ嫌いなんだ。みんなと違うってのが怖いんだ。
かっこいいって言われるのも嫌で、なんか、お前はみんなとは違うってみんなに言われてるような気がして。
こわかった。
けど、君は、ただのクラスメイトって、ただ瞳が青いだけって言ってくれた。嬉しかった。僕はみんなと同じって思えた。ありがとう。本当にありがとう。」
そういうユーリくんは、普通のたった一人の男の子だった。
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