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ここは、とある山奥にある全寮制の中高一貫の男子校。
と言っても、中等部と高等部では、敷地が完全に区切られているので、表だった交流は少なかったりする。
けれど、ここにある保健棟に関しては、中等部高等部関係なく、怪我したり、病気になった生徒はこの保健棟に運び込まれることになっている。簡単に言うと、この学校専用の小さな病院みたいなものだ。
理由の一つとしては、俺の通っている学園が、山奥にあるせいで病院まで遠いから。
あとは、お金持ちのご子息が多く通われているから、万が一のことが起こらないために、という裏事情も含まれているのも理由の一つだ。
なので、ここには保険医、というよりは専属医師の数が、普通の学校よりは多い。
そんな学校では俺、月島尚人は。高校生ながらも、この保健棟にてお手伝いしているのは色々と理由がある。
1つは、俺が保健委員会に所属していること。1つは、医学部を視野に入れて勉強しているため、大学に入る前の前勉強として手伝わせてもらえているから、ということ。
ついでに、あと1つあるとすれば……。
「おい、月島。何さっきから、だんまりになってるんだ、ああ??」
「……えっ、と。まあ、その…」
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