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少女は歩き、ふと思い出す、財布を取り出し、中身を確認する。
そこには、三十文ほど入っている。
どう考えても一日持てばいいような金額である。
※この世界では一文25円な為、750円と言う事になる。
「うーん…とりあえず、何か食べたいなー」
そう、小さく呟くと、食事処を探しに再び歩き出した。
完全に無計画である。
この天錠街入り口の門から、続く大通りには、飲み屋、食事処、甘味処など多く並んでいる。
もちろん上にも、多くひしめき合いそして、少女の目に甘味処の看板が見えた。
「やっぱり、甘いものね!」
三階にある、甘味処へ歩いていく。
三階へと着くと景色の良さに驚きつつも、目的の甘味処を探し始めた。
目的の甘味処には【菊水庵】と書かれていた。
結構な賑わいをみせている。
少女は店に入ると、店員に声をかけた。
「あの、みたらし団子3つ下さい」
店員は、注文を聞くと少女に言った。
「はいよ、好きなところに座っていいよ。少し待ってね」
少女は店の中の空いている長椅子に座り、店内を見渡した。
先程よりかは人が少なくなっていた。
ふと、目に入った求人の書物を手に取ると、パラパラとめくり始める。
「いいところで働きたいなぁ…」
少女はふとそう呟くと同時に団子が置かれた。
少女はそれを食べながら、またペラペラとめくった。
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