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両手首に痛々しく痣になって残っている手錠の跡が、罪の重さをもの語ってる。
今思えば、度胸も器量も無いこんな私なんか絶対に結ばれない恋だと分かっていたのに。
幸せなマイホームの夢も壊してしまう事になるのに。
羅王を悲しませてしまう事になるのに。
何て浅はかだったんだ。
大切なものをまるっきり見失ってた。
やっと自分の愚かさに気付いた時――――
私のお腹の中にはすでに――――新しい命が宿っていた。
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