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第一話 やれやれ系とイカれたメンバー
ここは公立汗美っ所利高等学校。
某県境にある至って普通の偏差値の普通の人間が集まる普通の高校。
……だと思う。
今日からこの高校に通う新一年の俺の名は響 十十(じゅうと)
ホストみたいな名前だが、そうではない。
これから名付け親になる人は、子供が焼肉奉行(ジュージュー→焼肉)と呼ばれてしまうのでお薦めしない。
4月の9日月曜日、そろそろ桜が満開を迎える時期。
先週入学式を終え今日からが長い一学期の始まり。
人によっては始まる新生活に胸踊らせ、これからの三年間の色々な出会いや希望に夢溢れているのだろう。
しかし俺にそんな綺麗な感情は一切なかった。
理由は俺が何でもできてしまったからだ。
自分で言うのも何だがそこそこ見た目も良く、中学校から成績は学年トップ、スポーツは球技から格闘技まで、百人一首、かるたの文化系も何でもござる。
そんなんだから当然のようにモテる、中学時代にはいつも周りに女子だけじゃなく男も群がってきていた。
もし俺の人生をラノベ風に言うなら『やれやれハーレム無双系の男子だが人生がつまらないのだが』とかなんかそんなんだろう。
だが、いや、だからこそ全てがつまらなかった。
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