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そう言って雨さんは頬を赤らめもじもじしだす。
確かに何も知らなかったらファンクラブがあってもおかしくない可愛さだった。
「じゃあ買い物済ませちゃおっか?」
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<帰り道>
-公園のベンチ-
「今日はありがとね、響君!いっぱい買っちゃったね!」
俺達は買い物を済ませ、公園のベンチで一休みする。
草葉の影からファンクラブの連中がお経のようにファミチキコールをしていた。
凄く怖い。
俺は無視する事にした。
「いっぱい買ったのに全部持ってくれるんだもんね!凄いね!響君!力持ちっ!」
「いえ…大した重さでもありませんし」
「ふふ、響君は男の子さんなんだもんねっ」
あははうふふ。
周りが羨むような中々良い雰囲気で俺達は少しの間、談笑する。
現に後ろから「ぼええ」だの「ぎぎぎ」だの「Lチキ」だのうめき声が聞こえる
もう帰れよ。
「もうこんな時間なんだね、じゃあ行こっか」
携帯を見ると夜19時を回ろうとしていた、気づかぬ内に暗くなっている。
「送っていきますよ、雨さん」
「えっ!?あ…ありがとう…なんか恥ずかしいな…」
送っていくだけなのに何が恥ずかしいんだろうか。
「だ、だって…本当に恋人みたいで……でも、うん、お願いします…」
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