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「いえ、ここに部活…同好会の部室があると聞いて…見学希望なんです。」
「………そう、………ついてきて」
特に会話のやり取りもせず、美少女は森の奥へと歩を進める。
やはりこの人がその同好会の一人か。
俺も特に何も聞かず美少女についていく。
きっと彼女は会話をあまり好まないだろう、勝手な診断だがそう感じて。
クラスでは物憂げな美少女として窓辺で読書を嗜み、ファーストパイロットとして人型汎用ロボットに乗り込み私が死んでも代わりはいるとか言ったりするんだろう。
無口だが心を開いた人間には徐々に好意を示し、その普段とのギャップにやられる人が続出する。
恐らく男で嫌いな人間はいないだろう。
彼女もきっとそのタイプだ。
人を見てキャーキャー騒がないところもこの落ち着き様もこの高校に来てから一番好感がもてる。
彼女のような変わり者なら大歓迎だ。
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