第五話 群青雨

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「円」を解いていた俺は普通に悲鳴をあげた。 よく見ればファンクラブを率いていた女の子だった。 「初めまして、わたくしは雨の幼なじみ『藤紫陽花』よ」 「わたくしの可愛い雨のファンクラブ親衛隊長をしているわ」 「貴方は雨が初めて恋心を抱きかねない男性になったわ、努々気をつける事ね」 「わたくし達にもそうだけど…」 「何よりも雨自身にね」 ズルッ ゴチン「ぎゃっ!?」 親衛隊長は普通に足を滑らせ、地面に落下した。 下着が丸見えになった。 「どうやらお仕置きが必要のようね」 親衛隊長はそう言うと 犬のようなポーズで俺の足におしっこをかけ 「これこそがシャカシャカチキンよ!」と訳の分からない事を言って ダックスフンドのようにヨチヨチと闇へ消えていった。 俺は絶望する 雨さんを回避しても 雨さんを取り巻く周囲にも変人がいた事に。 俺の心が休まる時は決してなかった。          雨の生理予定日まで……あと20日………
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