第七話 丁子染 香茶

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高校生にも見えるし若い教師にも見える微妙な顔立ちの女性。 言葉使いから察するにヤンキーだろう。 そのせいか、余計に生徒なのか教師なのか判り辛い。 「部活を見て回ってうちの部活を掛け持ちでやってもいいと言ってくれる顧問の先生を探しているんです」 「……おめー部活やってんのか、ちなみに何部だ?」 「えっと…自由部って言う部活でまだ同好会なんですけど…」 かくかくしかじか。 「あぁ、あのイカれた女共のやつか」 やはり全校人からそんな認識なのか。 それよりも会話が成立している事に俺は感動する。 久しぶりに人間と会話している。 「ありがとうございます」ズボ 俺は感動の余りヤンキーさんのお尻の穴に指を入れた。 「あんっ!!?なっ、何してんだ!?おめーもイカれてんのか!殺すぞ!」 ヤンキーさんはすぐに俺から離れた。 しまった、俺とした事が……やはり自由部に毒されている。 「て、てめー少し男前だからって初対面で調子のりやがって…俺が誰かわ、わかってんのか…」 「すみません、一年なもんで…」 「俺は丁子染(ちょうじぞめ)香茶(こうちゃ)、去年入ったここの教師だ」 十十が言えた身分ではないがまた凄い名前だな。 しかし、教師だったのか。     
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