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学校の日は毎朝お母さんに、お布団を剥ぎ取られる起こされ方でスッキリ目覚め、登校時間に間に合う様に追い出される形で見送られてるから、よっぽど遅刻なんてしない。
そして面倒臭いと思いながらもサボるという度胸も無い。
おうちには専業主婦のお母さんが常に居る事だし、お外で独りでサボるって言ったってテレビも漫画も無いからつまんない。学校の屋上で寝そべってサボるとかいうのよく聞くけど、それは漫画とかだけの世界。うちの学校は屋上に鍵が掛かってて行けれない。
いつも独り――――
自分から人と関わるってのが苦手なだけで、別に独りが好きだってワケじゃないのに。
☆ ★ ☆
『武藤、声が小さい! もっとグッと腹に力入れて話せ!』
『……はい』
『背筋も伸ばして! そんな縮こまってばかりじゃ、そのうち消えちまうぞ!』
ダメなあたしに痺れをきらして最近こんな風に自棄になってきた先生。
あたしのためを思って言ってくれてるつもりだろうけど、この人のせいで結果、クラスの笑い者となってしまった。
消えちまう――――か。
アニメとか小説とかで、転生したらどっかのお城のお姫様になってて、イケメン執事に手とり足とりお世話されながら他所の国の王子様達とゴージャスに戯れる生活とかそうゆうのあるけど、本当になれるのかな。
痛みを知らずに消えれるものなら消えてしまいたい。
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