lesson1 情けなさ過ぎ主人公

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 登下校を共にするとか、休み時間につるむとかいった仲のいいお友達もいない事で、休み時間も自分の席から離れない。  授業も毎時間最後まで受けている。ただ、教科書は学校にいる時“飾り”として机の上に置いてるだけで、おうちではめったに開いた事なんかない。先生が『テストにでるぞ』と言った要点箇所を蛍光ペンでラインを引いた跡は無く、新品同様で綺麗だけど。   そう。解かりやすく言えば学校には勉強をしにじゃなく、お昼の給食を食べに通ってるって感じ。  所属してる陸上部にもきちんと参加してる。参加とはいってもストップウォッチ片手にゴール地点でボーッとつっ立ってるだけでひとっ走りもせず終わるだけだけど。  学校。  あたしの生活空間のなかで、ここ程に面倒くさいところは無い。  ここでやらなきゃいけない事や経験してく事はいっぱいあるはずなのに、何もしたくない。何も感じたくない。  学園ものの少女漫画読むのは好きなくせに。  ……そうだよね。  あたしみたいなのが漫画とか小説の主人公になったって、1ページ目で飽きられるよね……。  職員室へ続く廊下がひんやり寒気を感じる。  どうせ、先生に何をどれだけ言われたって、あたしはこのまま――――
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