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 空はよく晴れていた。  こんな時、どしゃ降りの雨でも降っていてくれれば、悲壮感漂う憂いある男になれたのかもしれないけれど、現実なんて結局そんなもので。 「またか・・・」  ため息混じりに呟いたところで何が変わるわけでもなく。途方に暮れているこの現実が目まぐるしく好転するはずもなかった。  これが自分の運命と書いてさだめなのだ、といってしまえばかっこよく決まるのだろうが、そんな風に割りきれるものではない。  カフェテリアのバイト。人手が少なくガッツリシフトに入れて、仕事にも慣れて順調だった矢先、一昨日入ってきた主婦の登場によりすべてが終わった。  いや。  何をされたわけではない。  女顔で、そのため幼く見える容姿に、年上の女の人に好かれやすい。そのせいでトラブルがおき何度も仕事を辞めている。  でも、今回は違う。  ただ単に、俺自身の問題だった。
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