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幼い頃からのトラウマで、特に年上の女の人がダメなのだ。そして、濃い化粧と香水。
カフェだから、香水をつける人はいないだろう。そう思って選んだ職だった。
でも、その人はつけてきた。もちろん店長に注意されていたから、きっともうつけてはいないだろう。
でも、一度根付いた嫌悪感を拭うことはできず、逃げるようにやめてしまった。
こんなことを、何度も続けている。
だから、定職に就けずバイトを転々としている。
こんな生活やめたい。
仕事なのだからと、割りきれるようになりたい。
こんな風に、過去の事にとらわれているのは弱い現れのようで、辛い。
女顔でも俺は男だ。
強い男になりたいのに。
いつまでも、囚われたままではいけない。
もう、あの人はいないのに。
俺はもう、自由なはずなのに。
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