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「ドキドキしちゃって、心臓が破裂するかもです」
「シングルにしても、どっちでも一緒だろ」
「でも、動きがダイレクトには伝わらないです!」
ああ。こんなことを言ったらきっと、気分を害してしまうことはわかってるんだけど。
だって、慣れてない。
身体を重ねた次の日、孝明さんの隣で目を覚ましたときのあの心臓が飛び出そうなほどの驚き感。
いたたまれない感じ。逃げ出したいような、もう少しそうしていたいような落ち着かない感じ。
「往生際が悪いぞ」
「うぅ」
「どうせ、シングル二つにしたところで、俺は渚を抱きしめて寝る」
「へっ!?」
「せっかく一緒に眠っているのに離れて寝るのはもったいないだろ」
もったいないの意味がわかりません!
抱きしめられながら寝るの?
なにその、幸せに死ねそうな感じ。
ほんと、もう窒息しそうなくらいの。
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