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幸せだ。孝明さんと二人のマンション。
新しい鍵。二人の部屋。そのすべてが幸せに満ちていて。
それがいっそうこの行為を幸せ色に変えていく。
次の日、目を覚まして隣に孝明さんがいたときの幸福感は、これまでの比ではなかった。
部屋がひとつしかない。
一緒に寝起きするのはどれだけ緊張するのだろうと思っていた。
でも、初日。いつ寝落ちたのかさえ記憶にない。
前もうしろも上も下もわからないくらいに溶けて、溺れて。
気づいたら意識を手放していた。
目を覚ましたら朝で、きっとぐちゃぐちゃであったであろう体もシーツもすべてきれいに片付けられていた。
いつもそうだ。
孝明さんとすると、基本最後には意識が飛ぶまで喘がされ、気づいたら後処理まですんで自分はすやすや眠っている。
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