☆幸福の朝

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 俺もそう思う。  2LDKがいやだといっていた理由も、同じようなことだった。  俺と同じ部屋で寝起きしたい。少しでも側にいたい、一緒にいたい。  俺だってそう思ってる。だから、素直に嬉しいんだ。  そんな風に思ってくれて、考えてくれて、行動にも起こしてくれる。 「愛されてるわねー。あー、ただのノロケ聞かされたわぁ」 「だからいったんすよ、やめとけって。腹壊しますよ」 「ちょっと、酷いです!」  あんまりな言い分だ。  しかも、ほとんど俺は喋ってないし、入山さんが勝手に話して勝手に解釈していただけなのに。  それなのに、その言いぐさは酷い。  そんな感じで他愛ない話を要り混ぜながら準備を進めていった。  大分、片付きあとは細々としたものを用意していくだけ。  施錠を終え、それぞれに別れ俺も帰路につく。
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