☆幸福の朝

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「おはようございます」 「おはよう、渚」 「いつから、起きていたんですか?」 「ん、いつだったか。三十分は前かな」  そんなに前から。  だったら早く起こしてくれたらよかったのに。  寝顔を眺め続けられていたなんて、恥ずかしすぎる。 「起こしてくださいよ」 「渚の寝顔がかわいくて、もったいなかった」 「なにいってるんですか」  愛しいものを抱くように、腕を巻かれ抱き寄せられる。  孝明さんの温もりに包まれ、匂いが胸一杯に広がった。  こんな日が、毎日続くのだ。  おやすみ、といって一日が終わって。おはようとまた新しい一日が始まる。  喧嘩する日も。仲良しな日も。ただ眠る夜も、身体を繋げた夜も。  それが俺たちの日常になって生活になって、未来に繋がっていく。
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