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「おはようございます」
「おはよう、渚」
「いつから、起きていたんですか?」
「ん、いつだったか。三十分は前かな」
そんなに前から。
だったら早く起こしてくれたらよかったのに。
寝顔を眺め続けられていたなんて、恥ずかしすぎる。
「起こしてくださいよ」
「渚の寝顔がかわいくて、もったいなかった」
「なにいってるんですか」
愛しいものを抱くように、腕を巻かれ抱き寄せられる。
孝明さんの温もりに包まれ、匂いが胸一杯に広がった。
こんな日が、毎日続くのだ。
おやすみ、といって一日が終わって。おはようとまた新しい一日が始まる。
喧嘩する日も。仲良しな日も。ただ眠る夜も、身体を繋げた夜も。
それが俺たちの日常になって生活になって、未来に繋がっていく。
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