私は…

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私は…

ピピピピ ピピピピ 私はスマホのの目覚ましのアラームで目が覚めた。 スマホのアラームを止め、伸びをする。 今日も変わらない朝。 だが今日は彼氏とデートの日だった 私は準備をする 服を考えるのに10分もかかってしまった 朝食はご飯に味噌汁、焼き魚という和食だ 食べ終わると化粧をする いつもより念入りに。 そして家を出た ガチャと鍵をかける 閉まっているかを確認した後、 歩いて待ち合わせ場所に向かう その途中、信号の先に彼を見つけた 信号が青になった瞬間、無我夢中で彼のもとに走った その時、曲がってきたトラックと衝突し、吹き飛ばされた そして私の意識は暗闇に落ちた 気がつくと私はとある病院の病室にいた そこには彼がベッドを見て泣いている そして医者と思われる人が 慈しむ眼でベッドをみていた 私は彼を慰めようと手を繋ごうとした そしてどうしたの?と聞こうと思っていた だが私の手は彼の手をすり抜けた 何度やっても同じだった 繋げないなら声をかけようと思い声をかけた 「どうしたの?」 と何度も何度も繰り返し声をかけた だが彼に届くことはなかった そして彼と医者で隠れていたベッドに寝ている人が見えた それは私だった …私はあのとき…死んだんだ そう自覚した 「なんで…ずっと一緒だっていったろ…」 彼はそう震えた声で呟いた 霊になってしまった私は彼になにもできなかった だからせめて、一緒に居ようと思った だがそれもダメらしい 私の体が光始めてしまった もう彼を見ることすらも出来ない… 49日は無いのだろうか? 私は最後に言いたかったことを何度も何度も言う 「大好き!大好き!  こんな私を愛してくれてありがとう!  あと先に逝ってごめんね」 何度も何度も届くこともない言葉を繰り返し言った この日…私は死んだ。
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