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ある夏の暑い日でした。
京介(きょうすけ)と裕二(ゆうじ)と陵(りょう)は大学の同級生で今年大学を卒業することもあって最後の夏休みを三人で過ごそうと計画して京介の親の別荘で過ごすことになりました。
三人は酒を飲んだりバカ話ししたり今までの大学生活を振り返ったりしながら語っていました。夜七時から飲み始めてもう買っておいたツマミや酒が十時頃にはなくなっていました。
三人は飲み足りないので酒を買いに近くの店へと車を走らせました。車内もとても賑やかで酒を買って帰える頃には酔いもすっかりさめていました。
別荘につくなり裕二と陵は酒とツマミをテーブルに出して京介が氷を持ってくるのをいまかいまかと待っていました。 裕二「京介~氷まだ~?」
陵「早くしろよ~」
京介「今用意してるからまってろよ!心配しなくても酒は逃げねぇよ」
そう言いながら京介が氷を持ってテーブルに置き座ろうとした時、突然!
プルルル……プルルル…別荘の電話が鳴り始めた…。
京介が時計を見るともう時計は十二時をまわっていました…。
京介「誰だよ!こんな時間に!」といいながら受話器を取りました。裕二と陵はおかまいなしに喋っていると…京介「はっ?なにいってんだ?はっ?意味わかんねぇよ!」と怒って電話をきりました。
二人は京介に「どうした?」と聞くと、京介は怒った顔で「女の声でさ、あなたキュルキュルキュル…でしょ?言われたんだ…」
裕二「なんだよキュルキュルキュルって?」京介「何だろ…ラジカセあんじゃん?あれを巻き戻したりしてる感じかな…」
陵「ふぅーん何か気味わりいな…でも別荘の番号知ってるって事は…またどこかの女に手だしたんぢゃねぇの?」陵は冗談半分で言った。
裕二「有り得なくもないな」裕二も冗談半分で陵の話しに乗った
陵と裕二は目を見合わせて京介に飛びかかった。
京介「ばか!やめろよ!あはははっ」
裕二「白状しろ!誰だ」裕二は京介の脇腹をくすぐりながら言った。
京介「ホントに…知らないんだって!あははっ」目に涙を浮かべ必死に訴えた!
京介「今日ここに来ることは両親にしか話してないんだよ!」
京介「もういいだろ?止めてくれ!はぁ…はぁ…」
陵「何か変だな…」
陵と裕二は京介を離した。
少し沈黙が続いた後…また…!プルルル…プルルル…
三人息を飲んで顔を見合わせる…
京介がそっと電話の近くへ…
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