5 快楽と屈辱

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「この城が日本に移築される遥か前…そう、まだ城が戦乱の真っ只中にあった頃、この城は人々の悲鳴と恐怖と血にまみれていた…」 男は誰に語るでもなく、淡々と言葉を継いだ。 その間にも、男の手は朔耶のズボンのベルトを外し、チャックをゆっくりと焦らすように下ろしていく。 「…ンッ…ウウッ…」 朔耶は当然、男の話よりも、その行為に激しく抵抗した。 しかしそれはただ自分の手首や足首に血を滲ませただけに終わったが…。 そして―― 男の手は制服のズボンの中に忍び込み、下着の上からやんわりと朔耶のモノを摩った。 「…アッ……ウッ…」 朔耶は息も荒く喘ぐ。 感じやすいためか、敏感になっていたそこは、男の僅かな愛撫ですぐに質量が増す。 ――が、男は巧みに強弱をつけ、決して朔耶に絶頂感を与えることはしなかった。朔耶を喘がせるだけ喘がせて、その苦しそうにもがく姿を楽しそうに見つめるのだった。 どうやら簡単にイカせるつもりはないようだ。
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