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「…しかし、この城で多くの人々が命を落としたのは、決して敵国の攻撃を受けたからではなかった…」
男は相変わらず独り言のように語る。
と同時に、その手がついに下着の中に入り込み、朔耶のモノに直に触れると――
「…ウ…ンッ…」
朔耶は喘ぎ、ビクンと腰を浮かした。
だが男がすぐにそこをおもいっきり強く掴んだため、
「…アッ…ウウッ!!!」
今度は激痛に呻く。
苦しみよがる朔耶に、男はきつい視線を送りながら口を開く。
「多くの人を…捕虜ばかりか自国の貴族や民を殺したのは――
…あなた、だ」
それはまるで朔耶を責めるような言い方だった。
もちろん朔耶には身に覚えのない言い掛かりで、男が何を言っているのかさえ理解出来ない。
いや、今の朔耶にとっては、敏感な自分の身体を制御させることが精一杯で、他には何も考えられない状態だったに違いない。
ともすれば意識さえ飛びそうになる朔耶だったが、男が強く握りしめた痛みでそれも叶わなかった。
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