1人が本棚に入れています
本棚に追加
「それで、なんで最近はずっと青なわけ?」
私の血をチハルに定期的に分け与えるようになってから、数ヶ月経った。
毎週水曜日、場所は一人暮らしの私の家。道具の費用やメンテナンスはチハル持ち、私は血を与えるだけ。
最初のうちはよく私の血液の色もコロコロと変わったいたけれど、いつからか青に固定されてしまい、少なくともここ1ヶ月程はずっと青かった。
私の血の色はその時の感情によって変わる。
腹が立っていた初対面の時は灰色、一人暮らしで陽気だった時に指を切った時は黄色だった。
彼の特異体質に興奮して喜びを感じた時は赤だった。
もっといえば彼に提供し始めた頃は注射器が不快で緑だった。
気づいていないだけでもっと色んなカラーバリエーションがあるかもしれない。
性的興奮だとピンクだとか、それは短絡的すぎかもしれないけれど。
けれど、生まれて今まで血の色が青かったことは一度も無かったのだ。
その理由に私は気づいているけれど、その感情についてどうしても言うことが出来なかった。
「だから、なんてこともないんだってば、普通は青なの! はい、今日は終わり!」
注射針の後を隠す為のガーゼと絆創膏を張って、シャツの腕まくりを治す。
最初のコメントを投稿しよう!