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「…あら…かわいいお声ね…いえ、初対面の方にかわいいといっては失礼ね…」
目の前のシャロン・ストーンそっくりの女が笑う。
しかも、その笑いは今も言ったように、穏やかで、こちらの警戒心を瞬時に、解くものだった…
あのテレビで見た、氷の微笑とは、真逆のものだ…
「…あの…菅野クンは…」
私は言った。
今日、帝国ホテルにやってきたわけは、島田を介して、菅野が私に会いたいと言ってきたからだ…
しかしながら、呼び出された部屋に現れたのは、菅野ではなく、この和製シャロン・ストーンともいうべき、私より数歳上の、背の高い、スレンダーな美女だった。
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