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「なぁ、あれお前の彼女じゃねーの?」
その日は知り合いに誘われてぶらぶら外を出歩いていた。
メールで誘いを受けたとき正直乗り気じゃなかったが、目的地を聞いて気が変わった。
その地域にあの神社があるのを思い出したんだ。
真琴が所持していた水色のお守りが彼女の涙と共に深く脳髄に刻まれ、どうも気になって仕方が無かった。
今日は知り合いに付き合うのが主用だから実際に赴きはしなかったけれど、正確な方向は教えてもらった。
近いうちに覗いてみようと思って。
用を終え、地元に戻るため知り合いと駅で電車を待っているときだった。
燦々と降り注ぐ日光を挟んだその向こう、反対側のホームに真琴が現れた。
知らない男と一緒に。
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