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たくさんあった料理をペロりと平らげた僕は、母さんにごちそうさまを言って部屋に戻った。辺りはすっかり薄暗くなってきたな。
そろそろ出かける支度をしなきゃな…
僕の格好は以前から決めてたミイラ男だ。包帯をぐるぐるに巻いて、赤い絵の具を体にちょこっとつける。
そうすると世にも恐ろしいミイラ男の完成だ!
…実を言うと、僕はこういった創作物が苦手だったから一番簡単にできるミイラ男を選んだってわけ。ホントはもっと着飾って怖い格好がしたかったんだけど…
僕の手際じゃいつになったって衣装なんか作れっこないもんね。皆はどんな衣装を作ったのかとても気になった。
支度を終えた時、玄関のベルの音が鳴った。
友達が迎えにきたのだろう。僕は急いで階段を下ってこのハロウィンの夜の町へと出かけた。衣装がダサいならせめて、お菓子をたくさんもらってやろう。
…とわけのわからないことを考えながら妙にはしゃいでいる僕だった。
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