第二章【あの日の記憶】

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雪合戦の次は雪だるま作り。 男子が雪だるまの胴体をせっせと作っていく。 「おら、雪だるまの下の方作ってきたぞ」 「おぉ!凄い。」 理空くんの作った大きな胴体に歓声が湧き上がる。 「上も出来たよ!じゃあこれを乗っけて…っと。完成!」 「凄い!本当に出来た。あとは顔を作ろっ!」 女子が石や小枝で顔を作っていく。 少し口が曲がってしまったけど、手作り感ある雪だるまが出来た。 「あっ、いいこと思いついた!ちょっと家行ってくるね。」 そう言って、一旦家に帰ったのは藍莉だ。 3分後。 「こんなのも着けると可愛いかも!」 小走りで勢い良く走ってきた藍莉が手に持っていたのは!ニットで出来た赤い手袋と帽子だ。 「完成!おぉ!いい!赤に白が良く映えるね。」 ♪そーそーそーら、そーそーそーみ みんなが各々見とれていると、夕焼けチャイムが鳴った。 楽しい時間はあっという間だ。 「あー、もう帰る時間だ。残念だけど今日はこれでバイバイだね。」 みんなが別れを惜しんでいると、藍莉が何か言いたそうにこっちを見ていた。 「ん?藍莉どうしたの?」 すいねぇもその様子に気付いたらしい。 藍莉は下を向いてもじもじしている。 「あのね…今日、みんなにしようと思っていたお話があるんだ。」
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