第二章【あの日の記憶】

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クルージングの後、海鮮丼のお昼を食べ小樽の街並みをブラブラと歩いていた。 小樽はガラスの街と言われるぐらい、ガラス細工のお店が所狭しと並んでいる。 お母さんたちは、「このお皿素敵ね」「この簪藍莉ままに似合いそうね」などと、年齢を忘れてキラキラ輝くガラス製品を目の前にはしゃいでいた。 「ねぇ、そんなことよりお腹すいたよ。私、さっきのソフトクリーム食べたい。」 「さっきお昼食べたでしょ。ちょっと待ってて。今、お母さん達、買い物してるんだから。」 私達は花より団子。 小樽にはガラスだけではなく、ソフトクリームやお饅頭などの食べものが売っているお店も目白押し。 「ケーキ食べたい。」「あそこでお饅頭売ってる」 などと言っては、ガラス製品を見たがっている母親達を連れ回した。 「ん?あのお店なんだろう?」 お昼時も過ぎ散策も一段落した頃、見たいものがまるで違う、私達の目があるお店の前で止まった。
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