第一章【グラスに導かれて】

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「あとは珀人だけか。あいつ。遅いな。」 「あはは。珀人くんはマイペースな所あるからね。」 「いや、如月程ではないと思うぞ。お前、皆で遊びに行った時、集団行動なんか無視して、いつも自分の行きたい場所に一人でどんどん行ってたじゃないか。あれこそ、究極のマイペース。」 「あっ、理空酷い。何もそこまで言わなくても…。」 「ごめーん!遅くなった。お待たせ。自転車が急にパンクしちゃってさ。それで駅まで歩く羽目になっちゃった。折角の日にごめん。後で何か奢るから。」 私達の会話を静止するように、息を切らしながら走って来たその人こそ、今日最後の待ち人。 ハイスペックイケメンだけどちょっと抜けてる、金子珀人。 これで五人全員揃った。
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